【細田守監督作品】 『おおかみこどもの雨と雪』の聖地巡礼スポットをストリートビュー付きでご紹介!
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- 連載
- 著者
- 細田守
- 連載期間
- 2005年 3月5日 ~
『おおかみこどもの雨と雪』は、2012年公開された細田守監督によるアニメーション映画。“親子”と“自然との共生”をテーマに描いた感動のファンタジー作品です。自然に包まれながら、自分らしく生きるとは何かを静かに問いかけてきます。
物語は、大学生の花が“おおかみおとこ”と出会い、ふたりの子ども——雨と雪を授かるところから始まります。夫を亡くした花は、子どもたちの秘密(おおかみの血)を守りながら、都会から山里へ移り住み、自然とともに暮らし始めます。
舞台のモデルとなったのは、富山県上市町。作中に登場する古民家や棚田、川沿いの道などが実在し、地元では公式の聖地巡礼マップも用意されています。自然豊かな土地と、親子の絆を描いたストーリーがリンクする、心に残る一作です。
1. 一橋大学
花が通っていた大学のモデル。花が『おおかみおとこ』と出会った場所であり、おおかみおとこが泣いている子どもを優しく起こしてあげた場所も存在します。大学の敷地のため、訪れる際には周囲への配慮と節度ある行動を心がけましょう。
住所
ストリートビュー
一橋大学は、東京都国立市に本部を置く国立大学で、1875年に創設され、1920年に大学として設置されました。前身は東京商科大学であり、日本で最も伝統ある社会科学系研究大学として知られています。指定国立大学法人に指定され、商学・経済学・法学・社会学などの分野に特化し、学界をリードしてきました。
キャンパスは国立駅から大学通りを挟んで広がり、約30万㎡の敷地には武蔵野の雑木林や西欧風庭園が整備され、四季折々の自然と歴史的建造物が調和しています。図書館時計台棟や兼松講堂など築90年を超える建物は大学の象徴的存在であり、学生・教職員・卒業生が協力して緑地を守り次世代へ継承しています。
アクセス
中央線「国立駅」南口より徒歩約10分
2. 国立市大学通り
花が『おおかみおとこ』と会う際などに度々登場する通りのモデル。花が『おおかみおとこ』待ち合わせによく使っていた「喫茶白十字」、花が働いていた「ほくしんクリーニング」も実在していました。残念ながら、喫茶白十字は移転し、ほくしんクリーニングはすでに営業を終えていますが、大学通りには作品の雰囲気が色濃く残っています。
住所
ストリートビュー
国立市大学通りは、東京都国立市のJR国立駅から南にまっすぐ伸びる、市のシンボル的なメインストリートです。1952年に東京都で初めて「文教地区」として指定された国立の街並みを代表し、四季折々の景観が楽しめることから「新東京百景」にも選ばれています。
通りには約200本の桜や大きなイチョウの木が並び、春にはソメイヨシノやヤエシダレザクラ、オオシマザクラなどが咲き誇り、秋には黄金色のイチョウ並木が訪れる人々を魅了します。冬にはイルミネーションが灯り、季節ごとに違った表情を見せるのが特徴です。
アクセス
「国立駅」南口より徒歩7分
「谷保駅」北口より徒歩21分
「西国分寺駅」南口より徒歩26分
3. 井の頭恩賜公園
花が雪と雨を連れて散歩したシーンのモデル。吉祥寺駅方面への階段や野外ステージのある場所からボート池を挟んだ対岸が描かれており、枝が池に向かって垂れている木の様子も、劇中に忠実に表現されています。
住所
ストリートビュー
井の頭恩賜公園は、東京都武蔵野市と三鷹市にまたがって広がる都立公園で、1917年(大正6年)に開園しました。総面積は約43万㎡に及び、武蔵野三大湧水池のひとつである 井の頭池 を中心に、雑木林の御殿山、西園、第二公園といったエリアで構成されています。
園内の象徴である井の頭池は、武蔵野三大湧水池として知られ、ボート遊びや池畔の散策が人気です。池の西端には「井の頭弁財天」があり、パワースポットとしても親しまれています。また、春には池の周囲に桜が咲き誇り、「日本さくら名所100選」に選ばれる都内有数の花見スポットとして多くの人が訪れます。
御殿山エリアではクヌギやコナラの雑木林が広がり、吉祥寺通りを挟んだ先には動物や植物を観察できる「井の頭自然文化園」があります。さらに西園には「三鷹の森ジブリ美術館」や野球場、テニスコートなどの運動施設も整備されており、自然と文化、スポーツを楽しめる総合的な憩いの場となっています。
アクセス
「吉祥寺駅」南口(公園口)より徒歩約9分
4. 小金井公園
花が引越しすることを決意した公園のモデル。
住所
ストリートビュー
小金井公園は、東京都小金井市を中心に、小平市・西東京市・武蔵野市にまたがる面積約80ヘクタールの広大な都立公園です。1954年に開園し、「花と緑のひろびろ空間」をテーマに整備された園内には、芝生広場や雑木林が広がり、都民の憩いの場として親しまれています。
特に約1,800本の桜が植えられた「桜の園」は花見の名所として知られ、日本さくら名所100選にも選定されています。そのほか、広い草地でのレクリエーション、子どもの遊び場やドッグラン、正月の凧揚げなど、四季を通じて多彩な楽しみ方ができます。
また、公園に隣接する「江戸東京たてもの園」では、江戸から昭和にかけての歴史的建築物を移築・展示しており、自然と文化の両面を味わえるスポットとなっています。
営業時間
入園自由
定休日
無休
料金
入園無料
※江戸東京たてもの園は観覧料がかかります
アクセス
「花小金井駅」北口2より徒歩約17分
JR「武蔵小金井駅」北口より西武バス、「小金井公園西口」下車、徒歩すぐ
5. 関根橋
大雨の中、花が『おおかみおとこ』の遺体が収集車に回収されるところを発見したシーンのモデル
住所
ストリートビュー
関根橋は、東京都杉並区を流れる善福寺川に架かる橋です。橋の下を流れる善福寺川は水が澄み、水草が揺れる穏やかな景観が広がり、街中でありながら癒やしの風景を楽しめます。
この橋が架かる通りは「北銀座通り」で、大正10年(1921年)の整備にあわせて関根橋も建設されました。翌年に西荻窪駅が開業し、周辺の都市化が進む中で地域の重要な交通路として利用されてきました。現在も交通量が多く、青梅街道へとつながる動線の一部となっています。
橋の名は、近隣の荻窪八幡神社にゆかりのある神官「関根」の屋号に由来すると伝えられています。普段は穏やかな善福寺川も豪雨時には水位が上がることがあり、地域の暮らしに寄り添いながら、その変化を見守ってきた橋です。
アクセス
JR「西荻窪駅」北口より徒歩約6分
6. おおかみこどもの花の家
東京から田舎へ移住した後、花たちが生活を始めた家のモデル。再現度が非常に高く、Googleマップには「おおかみこどもの花の家」として登録されています。作品の世界観を肌で感じられるスポットとして、多くのファンに訪れられています。
住所
ストリートビュー
おおかみこどもの花の家は、富山県中新川郡上市町に位置する古民家で、細田守監督のアニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』(2012年公開)の舞台モデルとなった場所です。
明治20年に建てられた木造三階建ての家は、築140年以上を経た今も当時の姿を残しており、映画さながらの懐かしい空間を体感できます。庭には劇中で雪が乗っていた自転車と同じタイプのチャイルドシート付き自転車もあり、訪れる人々を映画の世界へと誘います。
現在はボランティアの方々によって維持・公開されており、入場は無料。映画ファンはもちろん、地域の歴史や古民家の温もりを感じたい人にも人気のスポットです。
アクセス
富山地鉄「上市駅」よりタクシー約20分
上市町コミュニティバス「大岩山日石寺」下車、徒歩40分
7. みくりが池
雨が先生とともに山を駆け巡る場面で登場した湖のモデル。
住所
ストリートビュー
みくりが池は、富山県中新川郡立山町・標高2,405メートルに位置する火山湖です。約1万年前の噴火によって誕生した湖で、周囲約630m、水深約15mを誇り、「北アルプスで最も美しい火山湖」と称されています。
紺碧の湖面は季節ごとに姿を変え、夏には残雪と山々を映し、秋には鮮やかな紅葉に彩られます。湖畔には高山植物のハイマツが広がり、特別天然記念物のライチョウの生息地としても知られ、運が良ければ出会えることもあります。静かな湖面に映る立山連峰の雄大な景観は、多くの登山者や観光客を魅了する室堂のシンボル的存在です。
休業日
冬季閉鎖(12月~4月中旬)
料金
無料
アクセス
立山黒部アルペンルートの立山駅または扇沢駅より室堂駅へ
室堂ターミナルから徒歩約10分
8. 称名滝
雨が水を飲んだシーンや、ラストシーンに登場する滝のモデル。近くには、終盤で雨と花がいた駐車場のモデルもあるので、あわせて立ち寄ってみるのがおすすめです。
住所
ストリートビュー
称名滝は、富山県中新川郡立山町に位置する、日本一の落差350メートルを誇る壮大な滝です。立山連峰を源流とし、四段構成で流れ落ちるその姿は迫力満点で、国指定の名勝および天然記念物に指定されているほか、「日本の滝百選」や「日本の音風景100選」にも選ばれています。
春から夏にかけては雪解け水により水量が増し、隣に幻の「ハンノキ滝」が出現することもあり、2本の滝が並ぶ珍しい景観を楽しめます。秋には渓谷が紅葉に染まり、白く流れ落ちる滝とのコントラストが幻想的な風景をつくり出します。
駐車場からは遊歩道を歩いて滝に向かうことができ、展望台からは大迫力の滝と周囲の大自然を満喫できます。季節ごとに異なる表情を見せる称名滝は、富山を代表する景勝地として多くの人々を魅了しています。
休業日
冬季閉鎖
料金
無料
アクセス
富山地方鉄道「立山駅」より称名滝探勝バス「称名滝行き」で約15分、下車徒歩約30分
※称名滝探勝バス通行期間4月下旬~11月中旬
北陸自動車道「立山IC」より車で約50分後、徒歩約30分
9. 田中小学校旧本館
雪と雨が通っていた小学校のモデルとなった学校。外観はあまり詳細に描かれていませんが、校舎内の教室や階段などは非常に再現度が高いです。
住所
ストリートビュー
田中小学校旧本館は、富山県滑川市加島町に位置する昭和11年(1936年)建築の木造二階建て校舎です。桁行60メートル、梁間10メートルの規模を持ち、外観は瓦屋根と下見板張りの外壁という昭和初期の学校建築の典型的な姿を残しています。
内部には、教室や職員室、校長室などが保存されており、天井や手摺、電気器具、内装木部にはルネサンスやアールデコ、幾何学紋様を取り入れた意匠が凝らされています。その独自の美しさから「富山の建築百選」に選ばれ、平成28年には国登録有形文化財にも指定されました。
現在は県内で最後に残る木造校舎として保存されており、通常は非公開ですが、観光協会を通じて内部見学が可能です。懐かしさと新鮮さが同居する空間は、昭和の学び舎の雰囲気を今に伝える貴重な文化遺産となっています。
アクセス
富山地方鉄道本線「西滑川駅」より徒歩10分
10. 牛久自然観察の森ネイチャーセンター
花が自然観察のアシスタントとして働いていた場所のモデル。雨が山について先生から教わった知識を花に話すシーンで登場する森の絵画も実際にあります。
住所
ストリートビュー
牛久自然観察の森は、茨城県牛久市の稲敷台地上に位置する自然教育施設で、環境省が1984年から全国に整備した「自然観察の森」のひとつです。JR常磐線牛久駅から車で約15分の場所にあり、約21ヘクタールの敷地には雑木林やスギ・ヒノキ林、草原、池や小川など、多様な環境が広がっています。
園内では、野鳥や昆虫、小動物などの野生生物を身近に観察でき、散策や自然観察を通して里山の魅力を体感できます。日曜・祝日にはレンジャーによる観察会、親子向けの自然教室、バードウォッチングなどのイベントも開催され、子どもから大人まで楽しみながら学べる場となっています。
園内のネイチャーセンター には自然解説員が常駐しており、季節ごとの自然情報やイベント案内を提供。虫メガネや双眼鏡の無料貸出も行っており、観察壁「ハイド」からのバードウォッチングや、草原での虫探しなど、自然をより深く体験できる工夫がされています。
アクセス
JR常磐線 「牛久駅」東口よりバスで「牛久自然観察森正門」下車、バス停から徒歩2分
11. 横浜自然観察の森
花が自然観察のアシスタントとして働いていた「新川自然観察の森」は、神奈川県の横浜自然観察の森と、茨城県の牛久自然観察の森をモデルにしているようです。横浜の方はエンディングにも記載されています。
住所
ストリートビュー
横浜自然観察の森は、神奈川県横浜市栄区に位置する自然観察と環境教育のための施設です。1986年に開園し、環境庁(現・環境省)の「自然観察の森」整備事業の一環として整備されました。
園内は起伏のある丘陵地に広がり、雑木林や草地、水辺など多様な自然環境を有しており、四季を通じて植物や昆虫、野鳥などを観察することができます。整備された観察コースには「ミズキの道」「コナラの道」「タンポポの道」「ウグイスの道」があり、散策しながら自然の魅力に触れられます。
また、拠点となる自然観察センターでは、生きものや森の環境に関するパネル展示や資料の閲覧サービスが提供され、専門スタッフによる解説も受けられます。
アクセス
神奈川中央交通バス「大船駅」「上郷ネオポリス」行バス乗車、約15分
JR「大船駅」笠間口 東口バスターミナルより神奈川中央交通バス「金沢八景駅」行バスで約25分、バス停「横浜霊園前」下車、徒歩7分