【細田守監督作品】 『バケモノの子』の聖地巡礼スポットをストリートビュー付きでご紹介!
- 出版社
- 連載
- 著者
- 細田守
- 連載期間
- 2005年 3月5日 ~
『バケモノの子』は、渋谷と異世界「渋天街(じゅうてんがい)」という二つの世界を行き来する少年の成長を描いた、細田守監督の王道ファンタジー。2015年公開。孤独な少年と不器用な師匠の絆を描くアニメーション映画。親子とは何か、人を育てるとはどういうことかを問う物語が、ファンタジーとリアルな東京の風景の中で展開されます。
主人公・蓮(のちの九太)は、孤独な少年。ある日迷い込んだバケモノたちの世界で、荒くれ者のバケモノ・熊徹と出会い、師弟関係を結びます。異文化の中で育ち、葛藤と絆を経て少年は成長していきます。
舞台となるのは、東京・渋谷のリアルな街並みと、想像上の渋天街。特に渋谷駅周辺やセンター街、NHKホール前の道路などがリアルに描かれ、現地での聖地巡礼にも最適。現実と空想が自然に溶け合う構成が魅力の作品です。
1. 渋谷スクランブル交差点
作品のキービジュアルにも描かれている場所です。作中では、家出をした九太がさまよっている場面や、一郎彦が巨大なクジラとなって暴れ出す場面などで印象的に登場します。特にスクランブル交差点の中央にクジラの影が浮かび上がり、人々が混乱するシーンが印象的です。
住所
ストリートビュー
渋谷スクランブル交差点は、東京都渋谷区のJR渋谷駅前に位置する、日本最大規模のスクランブル交差点です。正式名称は「渋谷駅前交差点」で、東京を象徴する景観のひとつとして世界的に知られています。
1回の青信号で多いときには約3,000人が一斉に横断し、1日ではおよそ50万人が利用するともいわれ、「世界で最も混雑する交差点」と称されます。その人波がぶつかることなく流れる様子は圧巻で、国内外の観光客に人気の撮影スポットにもなっています。
また、渋谷は流行やカルチャーの発信地であり、この交差点もニュース番組や映画、SNSなどに頻繁に登場するため、まさに「世界で最も有名な交差点」として多くの人々に認知されています。
アクセス
JR「渋谷駅」のハチ公改札よりすぐ
2. 渋谷駅南口・高架下
九太と熊徹が最初に顔を合わせたシーンの場所です。当時はアニメさながらに多くの自転車が並んでいましたが、近年は駅前の再開発が進んだ影響で、当時の景色は大きく様変わりしています。
住所
ストリートビュー
渋谷駅南口の高架下は、東京都渋谷区のJR渋谷駅南口付近に位置する高架下スペースです。かつては薄暗く雑多な雰囲気を持ち、飲食店や小規模店舗、自転車置き場などが並ぶ独特のエリアとして知られていました。再開発が進む現在の渋谷では姿を消しましたが、かつての南口高架下は渋谷の雑多な魅力を象徴する風景のひとつでした。
鉄道の高架を活かしたスペースには歩行者通路や商業施設が整備されており、周辺のバスターミナルや再開発エリアへのアクセス拠点として機能しています。
3. 渋谷センター街
九太と一郎彦の戦闘シーンの場所
住所
ストリートビュー
渋谷センター街は、東京都渋谷区宇田川町、JR渋谷駅ハチ公口からスクランブル交差点を渡ってすぐの場所にある繁華街です。正式名称は「渋谷センター商店街」で、井の頭通りや文化村通りの間に広がるメインストリート「センター通り」を中心に構成されています。
昼夜を問わず若者や観光客で賑わい、飲食店、ファッション店、雑貨店、ゲームセンター、カラオケなど多様な店舗が立ち並び、気軽に立ち寄れる遊び場として人気を集めています。流行の発信地として東京の若者文化を象徴するエリアであり、季節ごとのイベントやイルミネーションも楽しめるため、国内外から訪れる人々に親しまれています。
アクセス
JR「渋谷駅」のハチ公改札より徒歩約1分
4. 渋谷センター街
幼い九太がチコと初めて出会った場所で、ファミリーマート渋谷センター街店の向かい側の小道に入った先。
住所
ストリートビュー
5. 道玄坂
熊徹の住処へ向かう途中に登場する坂道のモデル。九太が逃げ、熊徹が追う場面で、追いかけても見失ってしまう際に描かれています。
住所
ストリートビュー
道玄坂は、東京都渋谷区に位置する繁華街です。渋谷駅ハチ公口から目黒方面へ続く上り坂の名称に由来します。地名としては道玄坂一丁目と二丁目に分かれ、東は渋谷駅、西は円山町や神泉町に接し、渋谷の中心的エリアのひとつを形成しています。
この坂の名は、かつて出没した山賊・大和田太郎道玄や、道玄庵という寺の庵主に由来すると伝えられています。1970年代までは住宅と商店が混在していましたが、現在では商業施設やオフィスビルが立ち並び、渋谷の発展を象徴する街並みに変化しました。
道玄坂には、若者文化をけん引してきたファッション拠点 SHIBUYA109、社会人向けのショップやレストランを備える 渋谷マークシティ、中高年層も楽しめる新たな複合施設 渋谷フクラス など、多彩なランドマークが集まっています。さらに2023年には、オフィス・ホテル・飲食店が入る複合施設 道玄坂通(dogenzaka-dori) が開業し、渋谷の新たな顔として注目を集めています。
アクセス
「渋谷駅」A0出口より徒歩約1分
6. 国立代々木競技場
物語のクライマックスで九太と一郎彦が戦う場面に描かれています。熊徹が炎の太刀の付喪神となって九太に力を託すシーンが印象的。
住所
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国立代々木競技場は、東京都渋谷区神南の代々木公園に隣接して位置する国立のスポーツ施設です。1964年東京オリンピックの開催に合わせて建設され、第一体育館(メインアリーナ)では競泳、第二体育館ではバスケットボールの会場として使用されました。
建築家・丹下健三の設計による吊り屋根構造の第一・第二体育館は、ダイナミックな外観と革新的な技術で知られ、戦後モダニズム建築の傑作として2021年に国の重要文化財に指定されています。
現在もバレーボール、フットサル、体操、バスケットボールなどのスポーツ大会のほか、コンサートやイベント会場としても幅広く活用されており、東京を代表する多目的アリーナとして親しまれています。
アクセス
JR山手線「原宿駅」より徒歩5分
JR山手線「渋谷駅」より徒歩15分
東京メトロ千代田線「明治神宮前駅」より徒歩5分
東京メトロ千代田線「代々木公園駅」より徒歩10分
東京メトロ副都心線「明治神宮前駅」より徒歩5分
7. 片島魚雷発射試験場跡
熊徹と九太が修行に励んだ場所のモデルです。幼い九太が力強い青年へと成長していく過程が描かれている場所。
住所
ストリートビュー
片島魚雷発射試験場跡は、長崎県東彼杵郡川棚町の大崎半島東部・片島に位置する旧日本海軍の戦跡です。1918年(大正7年)に建設され、佐世保海軍工廠や三菱長崎兵器製作所で製造された魚雷の性能試験や最終調整を行う目的で使用されました。
敷地内には魚雷発射設備のほか、発射状況を記録する観測所や、魚雷内に空気や酸素を圧縮して充填する「空気圧縮喞筒跡」などの施設が残されており、戦時中の姿を今に伝えています。廃墟と化した建物に大木が生い茂る風景は自然と歴史が交錯する独特の趣を持ち、訪れる人々に強い印象を与えます。
2024年には現存する遺構のうち5つが国の登録有形文化財に指定され、静かな大村湾の自然に囲まれながら、戦争の記憶を伝える貴重な歴史遺産として保存・注目されています。
アクセス
JR「川棚駅」より車で10分
8. 渋谷区立渋谷図書館
17歳になった九太が偶然、人間界へ戻った際、女子高生の楓と出会ったシーンの舞台です。トラブルに巻き込まれていた楓を九太が助けます。現在は渋谷図書館は閉館していますが、建物は今も残っています。
住所
ストリートビュー
渋谷区立渋谷図書館は、東京都渋谷区東、渋谷駅と恵比寿駅の中間付近に位置していた公共図書館です。周辺には実践女子学園や國學院大學があり、地域住民や学生に親しまれてきましたが、空調設備の老朽化などにより、2022年3月31日をもって閉館しました。
アクセス
JR「渋谷駅」より徒歩約12分
9. 渋谷氷川神社
図書館での出来事のすぐ後、楓が九太にお礼を伝える場面の舞台です。実際には渋谷氷川神社の脇にある駐車場がモデルになっています。
住所
ストリートビュー
渋谷氷川神社は、東京都渋谷区東二丁目に鎮座する神社です。渋谷最古の神社で、江戸時代には「江戸七氷川」の一社として数えられました。創建は日本武尊が東征の際に素盞嗚尊(すさのおのみこと)を勧請したと伝わり、約1900年の歴史を持つ古社とされています。
約4000坪の広々とした境内は豊かな緑に包まれ、都心とは思えない静けさの中で参拝できるのも魅力です。現在の社殿は昭和13年(1938)に造営され、戦火を免れて今日まで残っています。境内には、江戸郊外三大相撲のひとつ「金王相撲」の跡や、境内社の厳島神社など、歴史を感じられる見どころも多い神社です。
妻神・稲田姫命も祀られており、近年では縁結びのご利益で知られ、毎月15日には縁結び祈願や特別御朱印の授与が行われています。
アクセス
「渋谷駅_より都バス日赤医療センター行き「國學院大學前」 下車、徒歩1分
10. 六号通り商店街
九太が父親に再会したシーンのモデル。
住所
ストリートビュー
六号通り商店街は、東京都渋谷区幡ヶ谷に位置する商店街です。京王線幡ヶ谷駅北口から甲州街道を渡った先に広がる地域密着型の商店街で、名称は、かつてこの地を流れていた神田川幡ヶ谷支流に架かっていた「六号橋」に由来しています。
商店街には約100店舗が並び、和洋菓子店や精肉惣菜店、八百屋、時計店といった老舗から、個性豊かな飲食店やカフェ、古着屋まで多彩な顔ぶれが揃います。生活を支えるクリニックや薬局、マッサージ店なども充実しており、地域の暮らしに深く根ざしています。
また、商店街内の「ふれあい広場」では、雪祭りやイルミネーション、プロレス観戦、ダンスパフォーマンス、ハロウィン祭りなど年間を通じて多彩なイベントが行われ、地域交流の拠点として親しまれています。散策するごとに新しい発見があり、日常の買い物から食べ歩きまで楽しめる活気ある商店街です。
アクセス
京王線「幡ヶ谷駅」より徒歩5分